家を売りたいけれど、まだ住宅ローンが残っているからと迷っている方も少なくないでしょう。事実、住宅ローンが残った状態でも家の売却は可能です。ただし、注意すべき点があります。それは「オーバーローン」と「アンダーローン」の違いです。
オーバーローンとは、住宅ローン残高が売却価格よりも高い状況を指します。この場合、残債を返済するための対策が必要になります。
一方、アンダーローンは売却価格が住宅ローン残高より高い状況を示します。こちらの場合は、売却金額で住宅ローンを完済することが可能です。
夫婦共有名義での物件契約・住宅ローン・建築のメリット・デメリット
住宅ローンが残っている状態での家の売却とは
住宅ローンが残ったまま家を売却したいと考える状況は、さまざまな原因から発生します。
一つの例として、転勤や家族構成の変化などで住む場所を変える必要が出てきた際に、現在の住宅を引き続き所有することが難しいというケースがあります。
また、家の修繕費用の負担が大きくなり、新たな住宅に移る方が経済的に有利と判断した場合もあります。
さらには、一家の主が亡くなり家族が住宅ローンの返済を続けることが難しくなった、という悲しい事情から売却を考えるケースも存在します。これらの状況に対応するために、住宅ローンが残っている状態での家の売却を検討する人が増えています。
オーバーローンとアンダーローンの違いについて
住宅ローンが残っている状態での家の売却には、「オーバーローン」と「アンダーローン」2つのケースがあります。
まず「オーバーローン」とは、持ち家の時価が住宅ローン残高を下回る状態を指します。これは残債を返済し続けなければならず、負担が重くなります。
一方、「アンダーローン」は、持ち家の時価が住宅ローン残高を上回る状態を言います。差額を利用し、新たな住まいへの転居費用や生活費に充てることも可能です。
これらの違いを理解し、自分の状況に合った解決策を見つけましょう。
住宅ローンが残っているが家を売りたい時の準備
住宅ローンが残っている状態で家を売却する際の第一歩は、確実な準備です。
まずは、あなたがまだどれだけ住宅ローンを支払わなければならないのか把握することです。これは金融機関に問い合わせることで確認可能です。
次に、あなたの家が現在の市場でいくらで売れる可能性があるかを理解することが重要です。不動産会社や不動産仲介サイトを活用し、似たような物件がどの程度で売り出されているかを見ると良いでしょう。
そして、家を売った後にローンを完済できるかどうかを判断します。もし売却料金がローン残高を下回る場合、その差額をどのように捻出するかを考える必要があります。
オーバーローンで家を売却する方法と注意点
オーバーローンの状況下で家を売却する際には、以下の3つの方法が主に考えられます。
- 手持ち資金で補填する ローン残高が売却価格を上回る分を、手持ち資金で補填する方法です。ただし、大きな金額となることが多いため、資金計画をしっかりと立てる必要があります。
- 住み替えローンを利用する 一部の金融機関では、新たな住宅を購入しつつ、売却から残ったローンを一緒に返済できる「住み替えローン」があります。
- 任意売却を利用する 任意売却は、金融機関と相談の上で、売却価格をローン残高以下に設定し、売却する方法です。ただし、この方法を選ぶと、一定期間新たな住宅ローンが組めなくなる可能性もあります。
これらの方法にはそれぞれメリットとデメリットがありますので、専門家と相談しながら最適な方法を選ぶことが大切です。
アンダーローンで家を売却する方法と注意点
アンダーローンとは、家の時価が住宅ローン残高よりも高い状態を指します。この場合、家を売却することでローンを完済し、プラスアルファの利益を得ることも可能です。
- 売却金額で住宅ローンを完済する方法
売却金額が住宅ローン残高を上回る場合、得た利益でローンを完済することができます。しかし、注意点としては、売却後の生活費や再度住宅を購入するための資金を確保しておくことが大切です。 - アンダーローンで使える税金特例
売却によって得た利益には課税がありますが、一定の条件を満たせば、税金特例を利用することができます。詳細な条件や手続きは複雑なため、専門家に相談することをお勧めします。
売却後の生活設計や税金対策等、専門的な知識が必要な場合も多いです。プロに相談することでスムーズに進められるでしょう。
